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どうしたら日本人の英語力は伸びるのか?
英語を身に付ける方法、経験と実例からお伝えします!!

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英語を教えること、学ぶこと。より良い方法は?

こんにちは。季節の移り変わりは速く、新緑、梅雨を経て夏へと移り変わっていきますね。毎年この時期は、改めて今後自分自身が何をしたいのか、また何をすべきなのかを考えるのに良いタイミングとして位置づけいろいろ思いをめぐらすことにしています。

先ずは社会人の方々に実務に必要な英語力を身につけていただくお手伝いをすることは、教室創設当初から変わらぬ最優先事項です。しかし、それに加えてやはり教育制度の中で英語の習得を目指す若い世代の言葉の学び方を、どうにか違った方向に変えていくことで、言葉としての英語を身につけてもらう道を導き出すことが不可欠だと考えざるを得ません。

日本人が英語で英語を教えることは、決して自分自身の英語力を誇示することではなく英語を自然な感覚で身につけてもらうために、英語という言語が持つ日本語とは異なる特徴を上手く伝えていくことにあると考えます。英語は、能力技術である以前に言葉であることを忘れたら、決して身につけることはできません。子供、大人を問わず誰もが見つけることができる単なる言葉であることを出発点として生徒さんたちに接することが何よりも大切です。

言葉は、そもそも話すことから始まったことは周知のことですね。文明の伸展と共に文字が考案され、音声では不可能なコミュニケーションの方法を人間は考え出しました。中等教育(中学・高校)での英語学習に端を発し、日本の英語教育は全く言葉の進化と逆の方向で進められているのは皆さんも経験から感じられていることでしょう。つまり視覚から入って言葉を学ぶことが多いということです。この手法が続く限り、言葉としての英語は永遠に身につくことはありえません。

現在、いや今後求められているのは、言葉の起源である音声による表現力と読み書きができる時代に即応した言語力の両方であることを、再度根本的に認識し、それを形にしていく方法論を確立し実践していくことだと思います。そこで英語を教える側に求められるのは、その方法論を実践していく力の習得であることは、また明らかなことでもあります。

語学学習に、この2つの側面を並行して取り入れていく必要があります。つまり「聞く」「読む」といったインプット作業、そして「話す」「書く」というアウトプットの実践です。教える立場にある者は、この2つのレベルが極めて近い状態になっていないと、教えられる側、つまりは生徒さん達に困惑をもたらし、結果としてしっかりしたコミュニケーション力を習得させることが不可能になります。

当方がいつも教える際に、心に刻み込んでいるのは以下の点です。

1.英語表現のデータベースをしっかり脳の中に作り上げる事: これは読むことと聞くことから実現されるため、その努力を欠かさないこと
2.表現すべきことを日本語からの単なる翻訳作業ではなく、解釈を基盤に適切な英語表現を反射的に創出すること: 脳にあるデータベースから的確に抽出することが不可欠

教室での授業の中で、頻繁に実施することの一つに、Restatementという方法があります。これは、聞いたり、読んだりした英語の意味を出来る限り変えずに異なった英語で言い換える練習です。通訳訓練法の一つにReproductionという手法がありますが、これを短く切ってSentence, Phrase単位で実施していくのが当教室でのRestatementです。これを繰り返すことは、日本語を介在させずに表現したいことを英語で解釈して表現することが可能になります。つまり自分の英語データベースの中から検索して適切な表現を創出することができるようになるということです。

英語には様々な学び方、教え方があってよいのかもしれません。しかし日本語と同じ言葉であることを認識しているのであれば、英語で会話、議論し、英語でメールや手紙、レポート、論文を書くことが出来なければ、それらの学び方、教え方に問題があるということです。

英語を教授される側は、何よりもそのことを忘れてならないことだけは確かなことだと考えます。次回は、もう少し整理した形でまた英語の教え方、学び方を考えようかと思っています。教室での授業に加えて、もうすぐ帰国子女の生徒たちの授業が始まります。その中からもヒントを得ながらまた投稿します。

最後に・・・

中学・高校の英語教員の方々で、今後真剣に英語で教えることをお考えの方々からのお問い合わせを心待ちにしております。英語力、及び英語指導力の向上努力を始めてみませんか。

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