英語は正しく学びましょう!
こんにちは。気が付けば今年ももう年末間近ですね!毎年この時期は、来年に向けてどんな事業展開をしていこうかと考える時期なのですが、やるべきことが多すぎて何も実行できずに1年が過ぎてしまうことが多くなんとも情けないです。社会人の方々の授業は通常通り実施中ですが、今年は大学受験生を4名ほど抱えているため残り数か月を精一杯彼らと共に邁進し、目標達成に尽力したいと思っています。
とはいえ、ブログはブログ、今日も少し英語学習について少しだけお話しさせてくださいませ。過去数回にわたり大学入試改革の枠組みで実施計画されている英語教育の路線変更に関連して、現英語教育についてちょっと不思議に感じることお伝えしておきたいと考えました。物事を改善、改革、変更する時には必ずなぜそうしなけれならないのかというその理由が存在するはずですよね。その理由の一つとして、中学高校で行われている英語教育、特にカリキュラムや教材編成の中に歴然と居座る「不思議さ」が指摘されるべきと思えてなりません。
ここ数年の間、中高生の生徒さんが増えたことに起因してか、子供たちが習っている英語の中にかなりの「不思議」を発見することが多くなりました。例えば、shouldというshallの過去形がなぜ中学1、2年でいきなり教えられているのか・・・? shouldは、当然のことながら仮定法表現なのだから、現状のカリキュラムから考えたら高校で取り上げるべきもではないのでは。もし使用頻度を基準に教える必要があるのであれば、would like・・・、Could (Would) you do・・・?等と共に仮定表現しっかり指導内容にいれるべきかと考えます。またshouldに付けられている日本語訳もまた問題ありです。「~すべき」という訳は果たして適切なものでしょうか。この語は、本来shallの過去形であることを考えれば、「~はずである」としたほうが妥当であることが多いし、その英語が本来意味するものに近いとも言えます。子供たちは、mustとshouldの区別ができない状態で当方のところへやってきます。中には、高校2年生の時点で、shouldという独立した助動詞が存在していてshallの過去形であることすら知らなかった子もいます。仮定表現を先に抑えておけば、would like・・・、Could (Would) you do・・・?等の表現がなぜ敬語として扱かわれるかも説明しやすいはずです。
他にも、mustとhave to、willとbe going toが同じ意味えあると習ったり、突如中学1年生の教科書にbe interested in~が現れたり、be ~ingを進行形のみで使用するかのように覚えこんでしまったり、数え上げればきりがないほど「不思議」が盛りだくさんです。上記の仮定表現について更に問題なのは、文法用語、仮定法過去、仮定法過去完了、仮定法現在、子供たちはこうした文法用語に翻弄されて時制表現との狭間の中で混乱ひとしきりです。
英語に限らず言語は、あくまでも運用することを念頭にそれぞれの表現がどんなコンテクストの中で使用されているのかをいつも忘れずに身につけていかなければ、コミュニケーションするための言語力は永久に習得できないでしょう。改革をいくら叫んでも、こうした基本的なことを柱にして進めなければ、国際化を真の意味で謳歌する日は来ないのではと思わざるを得ません。来年2016年5月からTOEICの内容がかなり変更されるようです。こうした変更が運用力を重視して評価する方向に向かっていくことを願いたいですが。
今後の大学入試における英語教育の改革は前進していくに違いないと信じて止みませんが、出発点である現状の教育を一から見つめ直すことは最優先事項に間違いないと確信を深めるばかりです。
次回は、社会人の方々の英語学習から再度遡って義務教育との関連について、通訳者の訓練方法の話を取り混ぜながらお話ししたいと思案中です、できたら年内に。。。